2009年12月5日土曜日

米金融・債券市場展望=レンジ内推移か、失業保険申請件数やISM指数に注目

 [ニューヨーク 2日 ロイター] 3日の米国債相場では、週間新規失業保険申請件数や来週の国債入札予定、ISM非製造業景気指数が注目材料となりそうだ。一方、4日の雇用統計発表を控えて相場はレンジ内で推移するとみられている。

 ISM非製造業景気指数については、投資家は新規受注指数のほか、特に雇用指数に着目しそうだ。

 MFグローバルのシニアバイスプレジデント、ドン・ゲイラント氏は「10年債利回りは、リーマン危機前に3.5%を下回り、リーマン破綻(はたん)で2.10%に低下。その後は3.90%まで戻り、現在は3.20%から3.60%の間で取引されている。このレンジから抜けるとは予想していない」と述べた。

 3日には、来週行われる3年債、10年債、30年債入札の条件が発表される。これを受け、新発債が魅力的なものとなるよう、相場はやや下落する可能性がある、と同氏は指摘する。

 持ち高調整や年末を控えた利益確定に伴い、市場参加者は様子見姿勢に移りつつある。

 30年債利回りは、11月12日の4.47%から同30日には4.18%まで低下した。

 ジェフェリーズのストラテジスト、ジョン・スピネロ氏は「10月2日の3.89%から11月12日の4.475%までの上昇に対する50%の戻りがあった」と指摘。一方、来週の入札に向けて、30年債利回りで4.35%─4.40%が主要な支持帯になる見通し。

 経済指標では、11月28日までの1週間の新規失業保険申請件数は48万件と、前週の46万6000件を上回る見通し。11月のISM非製造業景況指数は51.5と、前月の50.6からやや改善し、景気の緩やかな拡大を示すとみられる。  11月の雇用統計は、非農業部門就業者数が13万人減と前月の19万人減から減少幅が縮小、失業率は前月と同じ10.2%と見込まれている。

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